過去ログ - 【艦これ】提督「そしていつかは」隼鷹「夢見た航路を二人で」
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◆1aois5N.L2
[saga]
2014/03/29(土) 21:57:59.86 ID:4As/q9du0
最後の一杯を二人は同時に飲み干した。示し合わせたわけではないが、なんとなくそうなった。
暫く、二人は掛け合いの余韻に浸る。
先程の言葉が、まだ酒の酔いと共に体を回っている気がした。
体を走る熱は、酒とは関係ないだろう。
提督「有難う、隼鷹」
隼鷹「あたしにいきなり何言わせてんだ……全く……」
提督「その答えだけで、もう十分な気がした」
提督がよろりと立ち上がると、隼鷹の手を取って立ち上がらせた。
隼鷹は松葉杖を突き、提督は酒瓶の入った袋を背負った。
提督「……これから、隼鷹の船体に戻るのは大変じゃないか?」
隼鷹「そうだなぁ……ちょっと酔ってるし、海に落っこちたら洒落にならないな」
提督「少し歩くが、私の家ならば空いているが。どうだ?」
提督の言葉に、少し沈黙を挟んだ隼鷹は、やがて上品な笑みを浮かべ、答えた。
隼鷹「この私でよろしければ、お相手いたしましょう」
怪我を抱え、軍服じみた格好をしながらも、優雅に誘いを受ける様は、太平洋の華となりえた艦娘に相応しいものだった。
連れ立った二人は、ゆっくりと足を海からそむけた。
海には、未練が無くなっていた。
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