過去ログ - 佐天「人を騙す能力、かあ…」
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2:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
2014/03/31(月) 22:07:40.15 ID:AHw1+XRa0

念願かなって能力者になった――とは、単純には喜べない。

(折角能力に目覚めたのに…こんなんじゃなあ)
判定の下に書かれた系統と詳細を読んで溜め息を吐く。

(どこで使えって言うのよ、はあ…)

「あ、佐天さーん!」

そんな佐天のもとに駆け寄ってきたのは彼女の親友、初春飾利である。この春晴れて二年生となった彼女らはクラス替えに緊張し、春休みには涙さえも浮かべたほどだが、幸運にもまた同じクラスになったのである。

花飾りの目立つ垂れ目のやや少女は、眩しさに目を眇めながら口を開いた。

「身体検査(システムスキャン)、どうでしたー?」

「え?んーと…バストが大きくなってたかなっ」

「嫌味ですかっ!?てかバスト測ってませんから!」

平坦な胸を見下ろして地団駄を踏む初春の頭をポンポンと叩いて、佐天は空を見上げた。

「まーた無能力者(レベル0)だったよ。やってらんない」

「…」

少し言葉に詰まった初春に対し、少し罪悪感が湧く。


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