44: ◆InfI0vlg76
2014/04/01(火) 18:31:57.38 ID:V7PLv1990
――一週間後
「うん、そんな感じかなー」
「ありがと、涙子!」
「はっはっは、涙子センセーに感謝するがよい」
まあ、嘘だけどね。佐天は心のなかで一人で笑った。
この能力を使うことを選んで一週間。初めは、自分の能力を隠すだけのつもりだった。
でもね――でも。
御坂がしょっちゅう癖で放電してしまうように。
レベルアッパーを使ったスキルアウト達がその力を濫用したように。
佐天もまた、能力を使い嘘をつくことが癖になっていた。
(だって、どこかでボロが出たら困るもんね。うん、仕方ない。…それに)
人が自分の言葉に踊らされてるのって、面白いじゃない?
誰も見ていないところで佐天の唇が妖艶に歪む――その気持ちは佐天のものなのか、それとも。
今はまだ駄目だけど、いつか使いこなせるようになったらみんなに謝らないと。そんな考えさえも、能力に塗りつぶされていく。
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