55: ◆InfI0vlg76
2014/04/01(火) 19:03:49.70 ID:V7PLv1990
…何なんだろう、この人。
上条のもとに荷物を届けてお礼を辞退し、公園に来たときにはすでに17時を回っていた。
「常磐台のかたですよね。門限とかいいんですか?」
ブランコに座る金髪美少女の背中に話しかけると、彼女は振り返らずに言った。
「そんなもの私の改竄翌力でなんとでもなるわよぉ」
「改竄…?」
微妙な引っ掛かりと、先程の彼女の能力を考える。
答えは案外楽にでた。
「精神系能力者、ですか?…あれ、常磐台の精神系といえば」
噂好きの佐天の耳にはもちろん入っている。読心、干渉、操作、認識の変換、感情の誘導、通信などなど…精神系に区分されるあらゆる能力を使いこなす常磐台の超能力者(level5)の一人で、230万人の中の第五位。
「食蜂、操祈さん…ですか?」
「あらぁ、知ってたのぉ。流石、同じ精神系ねぇ」
「…やっぱり、読みましたか」
自分の能力について誰かに話した覚えはないし、噂になるほどのものでもない。残りの答えは一つだ。
食蜂は振り向いて二本指をたてると、顔に横ピースを当てる。
「だってぇ、あの人を盗ろうとしてるのかと思ったからぁ、つい。でもこんなことならわざわざ来なくてもよかったかしらねぇ?まあ、面白い本音が見れたしよしとするんだゾ」
「本音、ですか…バレてますよね。あたしは上条さんのことはなんとも思ってなくって、ただ御坂さんに悪戯を」
「違うわよぉ、本当の貴方の本音よぉ?」
話してる途中に口を挟まれて佐天は眉をひそめるが、食蜂は気にしない。
ただ、リモコンを佐天に向けて。
「ちょっとお話ししましょうかぁ」
ボタンを押した――瞬間、視界が暗転した。
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