過去ログ - 【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第32位【アラフォーマーズ】
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774: ◆rVyvhOy5r192[saga]
2014/05/09(金) 23:44:55.15 ID:XPIchiCHo


 麻雀には、『上手い』『下手』がある。

 例えば、押し引きという感覚がなく突き進む奴がいる。

 例えば、押し引きが曖昧でとにかく及び腰な奴がいる。

 少し上には、自分の手牌を見て押し引きをちゃんと判断できる奴がいる。

 その上には、自分の手牌と場を見て押し引きをちゃんと判断できる奴がいる。


 だけれども――――『自分と、場と、押し引きの判断をしている奴を見て押し引きの判断をする』奴は稀。

 更にそこに、心理誘導や対人読みなどの技術を持ち込むのは、男子インターハイでは極めて稀なレベルである。


憧「……」 プイッ


 高目を安手への振込で流される。

 好配牌のツモ番を飛ばされまくる。

 初手から唐突なクソ鳴きが入る。

 親番、他家リーチ中に大明槓が行われる。

 執拗に山越しで狙われる。


 ――――相手の嫌がること、激昂することを敢えて行う。

 ――――そして自分は、勝負手を受けずに回避する。

 ――――怒る相手にカウンターを叩き込み、心理的に揺さぶる。



憧「……」


 そんな、須賀京太郎が彼らの上を行くのは必然である。

 何しろ、その生態系に置いては常識外の異物なのだ。昆虫に変身して戦うルール中に電気鰻が混じるようなもの。

 故に彼は――――男子インターハイで2位となった。

 ……ただし、結局は最終的にはトップに勝ち越せないあたり、麻雀はままならない。

 そこがまた、好きなのだけど。


憧「……」 ムー


 ところがインカレではそうも行かない。

 単純に、大学四年間という――言わば頭脳的には最も延びしろや視野がある時間であるというのもあるし、

 インターハイには参加していなかった、奨励会のユース連中が崩れて入ってきて雪崩れ込むというのもある。

 有名大学進学へと引き換えに、腕を買われる人間もいる。

 つまりは――――まぁ、ここでまた壁にぶつかっていた。

 逆に言えばそれは未熟さの証明であり、延いては成長のチャンスである。

 こうして、頼りになる先輩たちに師事して、麻雀の腕を磨いていた。


憧「……」 チラッ

 


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