過去ログ - 義妹「お兄さん、今日のご飯は何ですか?」兄「何にしようか」
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[saga]
2014/07/22(火) 14:53:16.84 ID:d2vz7zia0
夢を見ていた。
昔、家族……あ、俺の方の母さんな。親父と母さん、それと幼馴染の両親もいて、桜の木の下で、花見をしてた。
あの頃は、皆笑っていた。幸せだった。
兄「はっ」
幼馴染「起きた?」
兄(今のは夢……?)
幼馴染「ほら、帰ろう?」ギュッ
兄「!!」バッ
兄(今のぬるっとした感触は)
幼馴染「あぁ、さっきのは夢なんかじゃないよ?」
兄「……何で、そんな事したんだ」
幼馴染「だから、兄に知ってもらうために」
兄「あいつとはどんな関係だ?」
幼馴染「知らないよ」
兄「――ふざけんなよ!!」
幼馴染「?」
兄「そんな事のために、お前は身体を許したのか!!」
幼馴染「あ、怒ってくれた……♪」
兄「いい加減にしろよ!!」
兄「お前はただ自分が良ければそれでいいだけだろ!!」
幼馴染「怒らないでよー」
兄「お前は俺の事が好きなんかじゃない!! ただ理想の恋人像を押し付けてるだけだ!!」
幼馴染「ああ、もうバスの時間じゃないね……電車乗ろう?」
兄「……」
その時、俺はこいつに何を言っても届かないって分かった。
もうこいつは自分の世界に囚われてる、そう思った。
電車の中でも、俺は一言も口を利かなかった。
その時は、時間的にかなり人がいてさ。満員のぎゅうぎゅう詰めだったよ。
そして、次の駅で俺達の町だって時に、幼馴染は――
幼馴染「……んっ」モジモジ
兄「!?」
俺に密着してきた。俺の身体に背中を向ける形で。
そして、顔を赤らめ、不安げな顔をして……気の強そうな女に視線を送り始めた。
俺は離れようとしたが、人が多すぎて動けない。謎男も遠い所に居た。
「この人、痴漢です!」
そして、そいつはそう叫んだ。乗客たちが一斉にこっちを見て、幼馴染はへたりこんだ。
「ちょっと君、この駅で降りて」
そう言われ、俺はほぼ強制的に降ろされた。謎男が叫んでいたが、人ごみのせいで届かない。
幼馴染を見ると、やっぱりうっとりしながら笑っていた。
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