過去ログ - 早坂美玲「アイドルサバイバルin仮想現実」
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15: ◆E.Qec4bXLs[saga]
2014/04/03(木) 00:31:54.85 ID:OBKamfu70



「......?......」


高層ビルの群れを上から俯瞰できる場所、彼女はそれをやや持て余し始めた

一体何だろうこの夢は、そろそろ何かが起きはしないのだろうか


こつこつ


指で床ガラスをこづく、硬質の感触がしたような気がした

自分の柔らかい指じゃあ何をどうすることもできないと分かった


コツコツコツ


次に聞こえたのは足音だった

ガラスを踵で叩くような音が彼女に近づいてくる


「............」



彼女が振り向いた先にいたのもまたボットだった

胸元に赤いバッジを光らせた少女だ


コツコツコツ

コツコツコツ

コツコツコツ


気がつくと彼女の周りに何人ものボットが立っている

だがいずれのボットもその視線は足元、床のガラスを通り過ぎた先にある都市に向けられていた

床にへたりこむようにして周りをぼんやりと眺めている者はいない


「............」


彼女はそのことに少しだけ疎外感を感じる


カツ・・・・・・・・・ン!


彼女以外のボットが床を軽く蹴っ飛ばした、


するとそれが合図だったように床のガラスに丸い穴があきはじめる


割れたのではない。静かにガラスの表面が震え、水面に広がる波紋のようにまん丸の口を開けたのだ


直径は1メートルもない、人一人が通ることができるくらいのものだ

その穴から遥か下には高層ビルからなる摩天楼


彼女以外のボットたちはそれこそが自分のために用意された出口なのだと躊躇なくそこに飛び込んでいく



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