14: ◆MU56p3v17.[saga]
2014/04/05(土) 23:00:50.68 ID:Y8zH8GmI0
フリット「(ブルーの武装は完成していない……! 実弾兵器じゃ足止めが精一杯だが……やれるか?)」
アリンストン基地が、炎に包まれている。
眼の前には、竜の姿に似たモビルスーツ。
間違いなくそれは、かつて“オーヴァン”を襲ったUEそのもだった。
フリット「これ以上やらせるか!」
右腕に構えたマシンガンを構え、トリガーを引く。
今やビーム兵器が主流となる中、実弾兵器はもはや足止めか、注意を引きつける程度にしかならない。
敵UEが、こちらを向いた。
だが、それでいい。
フリット「これならどうだ!」
脚部に格納されたビームサーベルを抜き出し、メガ粒子による光の束を形成させる。
UEがビームバルカンを撃ってきたが、すかさず回避。
蒼いバーニアを噴かし、UEめがけて急接近する。
機動性は抜群で、これまで操縦してきた連邦軍のモビルスーツなど歯牙にもかけない速さ。
それは勿論、UEに対しても同じだった。
フリット「はああぁぁっ!!」
光の刃が、フリットの気迫と共に振り下ろされる。
受け止めようとしたUEだが、いとも簡単にその両腕は切断された。
そのまま振り下ろし、頭上から真っ二つに切り分ける。
フリット「や、やった!」
UEが爆散し、衝撃が伝わる。
初めて戦場に立ち、初の勝利を手にした瞬間だった。
フリット「……勝てる! このブルーディスティニーなら、UEに勝てるぞ!」
彼は勝った。生き延びた。
しかしそれは、この後に人類を巻き込む長い戦いの序章に過ぎない。
ブルーの見せる先に、何があるのか。
この時のフリット・アスノには、その考えすら思いつくことはなかった。
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