42: ◆MU56p3v17.[saga]
2014/04/06(日) 18:33:31.84 ID:jtJrI72l0
ブルーのすぐ側を、巨大なアステロイドが流れてゆく。
背後では、ビームとミサイルが織りなす幾つもの火球が作り出されていて、収まる気配もない。
白のジェノアスは加速を緩めることなく、ひたすら動き続ける。
それもそのはず、ヒートスティックしかない貧弱な装備でUEを撃退しようなど蛮勇にも程があるし、動きを止めれば瞬く間に蜂の巣にされてしまう。
それは、ビームサーベルしか装備されていないブルーも同じことだ。
ただひたすら、逃げ続けるしかないというのが現状だった。
ウルフ「ちくしょう……! しつこすぎるぜ、コイツら!」
フリット「このままじゃジリ貧だ……。何か手はないのか!?」
いくらスピードが速くて動き回れても、そのうちガタが来る。
そんなことは、フリットとウルフも了解済みだった。
ウルフ「ぬおっ!?」
フリット「ウルフさん!!」
一筋のビームが、ジェノアスの左腰を掠めた。
姿勢を崩し、動きが一瞬止まる。
そこに、容赦なくUEの攻撃が迫る。
フリット「ウルフさん! 今助けに……」
ウルフ「馬鹿野郎! てめぇはこのまま逃げ続けろ!」
動かないモビルスーツなど、ただの的。
フリットが助けようにも、動きを止めた瞬間にやられるのがオチだ。
フリット「…………ッ!」
手が震え、背筋が凍りそうになる。
このまま何もできずに、ただやられるのを待つだけか?
いや、そんなことは絶対にあってはならない。
フリット「……っ、一体どうすれば……!!」
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