過去ログ - 黒川千秋「私を信じて任せて、プロデューサー」
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43:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga]
2014/04/11(金) 23:36:17.06 ID:QkfQn6yu0
「……本当に、良い会場が取れたよ。千秋の単独ライブの最初は絶対ここがいいって思ってたから」

「私も驚いたわ。まさかよくクラッシクを聞きに行く名門会場で、アイドルとして自分が歌を歌うことになるなんて、ね」

千秋はグラスを軽く揺らし、ワインの軌道を眺める。頬が少し紅い。

「あなたのおかげよ。私のプロデューサーは、やっぱりあなただけ……」

「千秋の頑張りの成果さ。千秋の歌と努力が、ここまで連れてきてくれたんだ」

「歌と努力……ね」

「千秋って、昔から歌好きだったのか?」

「そうね……いつからだったかは、多分幼少の時にはもう好きだったと思うわ」

千秋は手で髪を軽く梳く。

「歌い始めて、努力して、試行錯誤して、やっと形になる。楽しいのはそこから。この歌を自分が気持ちの良いように歌うにはどうしたらいいのか

 楽譜通りとは違う。ここはもっと高く、ここはちょっと貯める、こっちにいく、そう、これがいい、自分が培ってきた感覚と欲求を歌にのせる、その果てで

 会場とファンたちと全てが同化して、楽しくていつまでも歌っていたくなるような、そんなライブ……」

千秋は目を閉じ、微笑む。

「私は人生で、今まで3回だけ体験したわ」

「3回?」

「初めて勝ったLIVEバトル、パジャマパーティーのライブ、定例ライブのトリを務めた時……

 全部アイドルになってから。もちろんいつものライブもとても有意義だわ。だけど、私はまたあの感覚を味わいたい」

「千秋はその味をしめてしまったんだな」

「その味を教えてくれたのはプロデューサーさんよ」

「俺が少しでも役に立てたなら嬉しいよ」

「少しなんてものじゃないわ」

「そうかな」

「そうよ」


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