過去ログ - 穂乃果「あなたは…誰なの?」ヴィオラ「……」
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888: ◆J56L221nBM[saga]
2014/06/25(水) 23:54:37.42 ID:0cDYWNf2o

-薬品庫-



穂乃果「…うわぁ」



初めて見る物品の多さに、穂乃果は驚いていた。
薬品だけではなく、肉や骨などといったサンプルのようなものまで棚に収められていた。




ヴィオラ「…これだけ集めるのに、苦労したんだよ」




穂乃果「…えっ?」

ヴィオラ「魔女は、病気だったの」

ヴィオラ「皮膚はドロドロで、歩くと痛みが走って」

ヴィオラ「誰もが見ても、化物にしか見えなかった」



ヴィオラの顔は沈んでいた。
魔女がどれだけ重い病気を患っていたのかを感じ取ることができる程に、その顔は悲しげだった。




穂乃果「…ヴィオラちゃん」

ヴィオラ「その病気のせいで、魔女は愛されなかった」

ヴィオラ「愛されることを求めていたのに、身体は愛される事を拒んだ」




血の飛び散った戸棚の前にヴィオラが立ち尽くす。

戸を開けると、棚の奥に小さな小瓶を見つけた。





ヴィオラ「【これ】に愛される事が、魔女は幸せだと思っていた」





穂乃果「…?」

ヴィオラ「…ねえ、この小瓶」

ヴィオラ「あなたが持っててくれないかな」

穂乃果「えっ?」

ヴィオラ「私を助けてくれるのでしょ?」

穂乃果「う、うん…そうだけど」

ヴィオラ「なら、いいじゃない」

穂乃果「……」





…穂乃果は棚に手を伸ばすと、甘い香りのする小瓶を手に取り落とさないように握り締めた。


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