過去ログ - 上条「俺がいる限り、テメェは一生最強には届かねぇんだよ!」
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◆HmDjqt09PA
[saga]
2014/04/09(水) 00:50:59.83 ID:Ha7TAlij0
真後ろからかかる少年の吐息に、少女の横髪がふわっとなびく。彼女は沈黙に徹したまま、あくまで距離を取ろうと足を動かし続けた。
単調なパターンに飽き飽きしたのか、少年の顔から表情といったものがサッと消え失せる。
彼は左手を少女の耳を抑えるように添えると、能力を使って彼女の身体を横合いに突き飛ばした。
ゴスッと鈍い音がして、少女の体がコンクリートの壁にたたきつけられる。脆い人体は、それだけで動きを停止した。
ぐったりとした少女の身体がズルズルと地面に落ちていき、血液がその後をなぞる。
少年はその光景を他人事のように眺めながら、ぼんやりした頭でトマトみてェだなァと考えた。
静かすぎる路地裏では、僅かな音でさえ目立ってしまう。少年は、だるそうに踵を返した後少女の呼吸の音を聞いた。
ひぃひぃと。必死に死に抗おうとするその音は、彼にとっては目障りな雑音でしかない。
「チッ。まァだ生きてンのか…鬱陶しい」
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