37:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/04/13(日) 01:40:25.20 ID:HQu0Z3yc0
「プ、プロデューサー? よ、酔ってるんですか」
楓さんはどうやら混乱しているようだ。
それもそうだろう。
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2014/04/13(日) 01:41:20.22 ID:HQu0Z3yc0
「いや、酔ってないです」
「で、でもい、一人称が」
「元々俺の一人称は『俺』です」
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2014/04/13(日) 01:41:51.51 ID:HQu0Z3yc0
そうもう一度言うと楓さんは頭を下げてしまった。
どうやら俺と目も合わせたくないらしい。
「それが答えですか楓さん」
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2014/04/13(日) 01:42:35.95 ID:HQu0Z3yc0
「仕事はちゃんとするんで気にしなくていいですよ」
「楓さんと飲んでて楽しかったです」
「さようなら楓さん」
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2014/04/13(日) 01:44:33.14 ID:HQu0Z3yc0
家に帰ると心の奥底に抑えていた感情がこみ上げてきた。
この感情はなんだ?
怒り?哀しみ?悔しみ?
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2014/04/13(日) 01:50:15.61 ID:HQu0Z3yc0
だから、ここから先の人生には希望なんてない。
絶望さえない。
ただ無意味に時間を浪費していく。
43:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/04/13(日) 01:53:31.52 ID:HQu0Z3yc0
「プロデューサー」
聞きなれた声が後ろから聞こえ振り向く。
声の発信源である彼女は幸そうに男と手を繋いでいる。
44:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/04/13(日) 01:54:02.18 ID:HQu0Z3yc0
自分はまた屋上にいた。
楓さんが休みでも自分は休みじゃない。
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2014/04/13(日) 01:55:00.54 ID:HQu0Z3yc0
「そんな顔してますか自分?」
「してます」
どうやらもう得意の嘘もつけないようだ。
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2014/04/13(日) 01:55:43.68 ID:HQu0Z3yc0
「楓さんに告白したらフラれた......ですか」
「......」
言葉にはしないがちひろさんは察したようだ。
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2014/04/13(日) 01:56:36.11 ID:HQu0Z3yc0
「死なないでくださいよ」
「あなたが死んだら悲しむ人がいるんですから」
そう言い残してちひろさんは去っていった。
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