13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/04/11(金) 18:33:17.34 ID:95e+9Xdq0
前置きが長くなってしまったが、結論としては僕に目覚ましなどは必要ない、ということである。
放っておいても火憐ちゃん月火ちゃんが起こしてくれるから、電話が鳴らないうちはまだ眠れるのだ。
完全に他力本願な安心感に包まれ、二度寝という至福の瞬間に陥ろうとした瞬間、
「朝だぜ! 起きろ兄ちゃん!」
「朝だよ! 起きてお兄ちゃん!」
そう、こんな風にドアをぶち破るように開けて二人が起こし てくれるから――――って!
「何でこんなところにいるんだお前たち!?」
一瞬で眠気なんて吹き飛んだ。
実家にいる筈の二人がいきなりいるんだからそれも当然だろう。
ひょっとして夢なんじゃないか、という甘い期待のために頬をつねってみるも、残念ながら痛かった。
目の前には、意地の悪そうに笑う火憐ちゃんと月火ちゃんが、僕を逃がさないかのように入口に阿吽像のように立っていた。
「そりゃあ兄ちゃんが心配で夜行バスで来てあげたんだよ、優しくて可愛い妹だろ?」
「そりゃお兄ちゃんが心配で夜行バスで来てあげたんだよ、可愛くて優しい妹でしょ?」
「建前はいい、目的を簡潔に述べろ」
シャツ一枚にパンツという非常にセクシーな格好で寝ていた僕は、せんべい布団に胡坐をかい て二人と対峙する。
昔から行動的な二人だが、基本的に揃って同じ話をする時は何かしら企んでいる傾向にある。
火種は発火する前に消しておくに限る。
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