過去ログ - 男「俺、お前が」幼馴染「……うん」
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47:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/04/13(日) 12:05:36.53 ID:n+XiapiF0
結局、男の怪我は見た目より酷いものではなかった。
幸いにも打撲と裂傷のみで骨に異常はなく、といっても翌日は高熱が出たので学校を休んだ。
そのことも手伝って幼馴染が登校したのは結局翌々日。
献身的な介護のお陰か男の体調は通常通りに持ち直した。
男の母は、数年ぶりに会った懐かしい客の髪色に驚いた。
「話には聞いてたけど、派手になったのねぇ」
とそれだけだったのは、母の天然か器の大きさか。
男が熱にうなされ、しかし常にひんやりとした額の上のタオルに心地よさを得ていると、
自室の扉から入ってきたのは黒髪の幼馴染だった。
「おばさんがお風呂貸してくれたから、戻しちゃった」
帰って黒に戻すと話したらお風呂使う? と申し出てきたのに甘んじたようで、
いつまで幼馴染気分なんだよ、と男は毒づくことはなかった。
なにせ、お風呂上がりの幼馴染に見惚れてしまっていたから。
黒く染まった髪はまだ水気があって、
ぽかぽかと湯気立ち紅潮した頬には色気があった。
「な、なに」
照れて視線を逸らす幼馴染を見て、
こいつも女になったんだな、と男は思う。
同時にフラッシュバックのように映し出された脳内の映像は、
幼い頃は意味が解らなかったファーストキス、その時だった。
「べ、別に」
ともあれ、翌日二人は学校へ向かった。
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