過去ログ - 京太郎「嶺の上に咲く花」 -SS速報VIP

過去ログ - 京太郎「嶺の上に咲く花」

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1: ◆OSJTKyVvwk[sage]
2014/04/13(日) 23:19:28.01 ID:g5tfoAERo
・短編
・独自解釈、独自設定、キャラ崩壊あり
・4/13は喫茶店の日

SSWiki : ss.vip2ch.com

2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/04/13(日) 23:19:47.95 ID:53y+NQrI0
期待

3: ◆OSJTKyVvwk[sage saga]
2014/04/13(日) 23:21:42.88 ID:g5tfoAERo

　とある春休みの某日。

　あと暫く経てば、淡く桜が咲き始めるそんな季節。

4: ◆OSJTKyVvwk[saga]
2014/04/13(日) 23:26:12.41 ID:g5tfoAERo

京太郎「いや、無理して格好付けたいってわけでもないんだけどな……」

　誰にともなく言い訳を漏らした。

5: ◆OSJTKyVvwk[saga]
2014/04/13(日) 23:32:33.23 ID:g5tfoAERo

　少し早いが待たすよりはいいか、と判断し、家を出る為、部屋を出て玄関に向かう。

　途中、母親に出くわし、「あら、出かけるの？　何だかおめかしして……」なんて言われる。

6: ◆OSJTKyVvwk[saga]
2014/04/13(日) 23:38:37.61 ID:g5tfoAERo

　……何を頑張れと。

　更に、「あ、家に連れてきてもいいのよ？　一緒に晩御飯とかどう？」とかいう追撃がくる。

7: ◆OSJTKyVvwk[saga]
2014/04/13(日) 23:39:28.29 ID:g5tfoAERo

　須賀京太郎にとって、人生初となる男女交際。

　つまり、初めての彼女、そして小学生以来の腐れ縁である――――宮永咲と。

8: ◆OSJTKyVvwk[saga]
2014/04/13(日) 23:47:13.40 ID:g5tfoAERo

　家を出ると冷たい風が吹き――須賀京太郎は、ポケットに手を突っ込んだ。

　今日は晴れているものの、春日和とは言い難く、少しばかり肌寒い。

9: ◆OSJTKyVvwk[saga]
2014/04/13(日) 23:55:51.40 ID:g5tfoAERo

　普段感じたことのない緊張と昂ぶりの両方を抱え、待ち合わせ場所へと歩を進める。

　何故だか急ぎたくなり、軽く感じる足。

10: ◆OSJTKyVvwk[saga]
2014/04/13(日) 23:58:38.54 ID:g5tfoAERo

　不安定だ。

　ぎくしゃくしている。

11: ◆OSJTKyVvwk[saga]
2014/04/14(月) 00:00:05.51 ID:HLythEtSo

　――ああ、そういえば、この感覚は覚えがある。

12: ◆OSJTKyVvwk[saga]
2014/04/14(月) 00:01:58.81 ID:HLythEtSo

　待ち合わせ場所へと向かう足を早めながら、意識を向けた。

　ふとした拍子に記憶の中に浮かんでくる――宮永咲に、気持ちを告げた、あの時に。

13: ◆OSJTKyVvwk[saga]
2014/04/14(月) 00:07:25.92 ID:HLythEtSo

　卒業式の後。

　染谷まこを部内の皆で送り出し、春休みに入る少し前。

14: ◆OSJTKyVvwk[saga]
2014/04/14(月) 00:12:07.03 ID:HLythEtSo

　宮永咲は、強い。

　無論、物理的にというわけでなく、麻雀での話だ。

15: ◆OSJTKyVvwk[saga]
2014/04/14(月) 00:15:36.91 ID:HLythEtSo
訂正
×　麻雀と物理的な強さが比例する人もいるかもしれないが――それは置いてく。
◯　麻雀と物理的な強さが比例する人もいるかもしれないが――それは置いておく。

16: ◆OSJTKyVvwk[saga]
2014/04/14(月) 00:16:18.13 ID:HLythEtSo

　きっと彼女なら。

　須賀京太郎が、憧れ惹かれ焦れた打ち手である――彼女ならば、プロの世界でもその才能は花開くだろう。

17: ◆OSJTKyVvwk[saga]
2014/04/14(月) 00:19:44.46 ID:HLythEtSo

　それはきっと同時に、自分と彼女との離別を意味する。

　このままであれば、彼女は自分を置いて遠い世界へ行ってしまう。

18: ◆OSJTKyVvwk[saga]
2014/04/14(月) 00:35:18.25 ID:HLythEtSo

　嫌だった。

　心が軋んだ。

19: ◆OSJTKyVvwk[saga]
2014/04/14(月) 00:37:02.19 ID:HLythEtSo

　――だからこそ。

　放課後、今日は家まで送っていく、なんて格好付けて言ってみた。

20: ◆OSJTKyVvwk[saga]
2014/04/14(月) 00:44:02.93 ID:HLythEtSo

　言った直後、彼女、宮永咲は、不意を突かれたのか、きょとんとしていた。

　……改めて思い返せば、ムードもへったくれもなかったように思う。

21: ◆OSJTKyVvwk[saga]
2014/04/14(月) 00:45:30.70 ID:HLythEtSo
訂正
×　――ふと、そんな想像してしまったわけで。
◯　――ふと、そんな想像をしてしまったわけで。

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