過去ログ - 敷島三笠艦隊司令の愉快な日々 -SS速報VIP

過去ログ - 敷島三笠艦隊司令の愉快な日々

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47:敷島三笠[keita0117tofu64@yahoo.co.jp]
2014/05/13(火) 20:33:49.30 ID:bIUN3BnZ0
佐世保に着いた時、佐世保の空気はまるで戦闘の後のようないがらっぽい空気だった。いやな予感がしたので、三笠は一目散に鎮守府へ向けて走り出した。一万五千馬力の出力の結果、アスファルトの一部がぶっ飛んだが、それは御愛嬌である。

予想通り鎮守府は凄惨な状況だった。燃料庫は焼け、鉄骨が飴の様に曲がり、弾庫はクレーターしか残っていなかった。船渠及び船台は無事であるものの、収容が間に合っておらず、悲惨の極み。暁がうわ言の様に「畜生、畜生めが、」と呻き続けていた。現状を報告できる艦はなかった。そう言えば日露戦争初期に沈んだ駆逐艦『暁』のことを思い出してしまった。あいつもイギリス製のそして一流の淑女であった。

残存兵１「敵はヲ級フラグ１、戦艦１、重巡リ級１、軽巡ホ級２、駆逐艦イ級８。我が艦隊反撃せしも多勢に無勢。押し切られました。」

以下略

48:敷島三笠[keita0117tofu64@yahoo.co.jp]
2014/05/15(木) 00:24:01.22 ID:zHOEI7Ci0
その夜、三笠は出撃した。おそらく一週間は帰るまい。前進あるのみ。

三笠「とはいえ、私は冷静ではなかったようだ。対空装備もなく、速力も18ノットで出来る事など殆ど無いし。」

だれも答える人の無い呟きを発しつつ前進した。夜間に一人での出撃には三笠は向いていない。それは明治時代後半当時の戦艦の標準であったが、今の艦には通用するかどうか怪しい。寂しくなった三笠は歌を口ずさみ始めた。

以下略

49:敷島三笠[keita0117tofu64@yahoo.co.jp]
2014/05/16(金) 00:56:08.16 ID:BMLth7Tu0
三笠は紛れもなく数隻の船の蒸気タービンのうなりを聞いた。その音は、三笠をいらだたせるのには充分であった。

三笠「当直は可燃物投棄。非当直は釣床マンドレット作り方。」

その命令に乗り組みの八百六十名に及ぶ妖精（以下、「男」と読む）たちが己の配置で作業を開始した。三笠の艦橋など主要区画に釣床マンドレットが括り付けられ、可燃物は海中投棄された。隔壁は閉鎖。

以下略

50:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/05/16(金) 02:09:54.86 ID:mfZpZBTR0
マントレットな。
記念艦三笠にもう一度行ってこい

51:敷島三笠[keita0117tofu64@yahoo.co.jp]
2014/05/17(土) 23:41:08.68 ID:rdGxz79a0
>>50
『日本海海戦の回想』という本にマンドレットと出ていた記憶があり、そう書いたのです。記憶違いかもしれません。ご指摘ありがとうございます、調べてみます。

52:敷島三笠[keita0117tofu64@yahoo.co.jp]
2014/05/17(土) 23:41:54.48 ID:rdGxz79a0
>>50
『日本海海戦の回想』という本にマンドレットと出ていた記憶があり、そう書いたのです。記憶違いかもしれません。ご指摘ありがとうございます、調べてみます。

53:敷島三笠[keita0117tofu64@yahoo.co.jp]
2014/05/17(土) 23:43:33.49 ID:rdGxz79a0
連投してしまったorz

54:敷島三笠[keita0117tofu64@yahoo.co.jp]
2014/05/18(日) 22:49:06.70 ID:qFLzeklM0
回想で無く証言だったぜ

55:敷島三笠[keita0117tofu64@yahoo.co.jp]
2014/05/18(日) 23:41:08.52 ID:qFLzeklM0
三笠は今、暗闇の中満身創痍で一人、坊ノ岬沖から佐世保に向けて航行していた。前方部水中発射管室が浸水しているため、艦は前傾し、副砲は全門射撃不能、後部砲塔は何も残してはいなかった。主計課も敵六吋級砲弾の直撃で壊滅し、無事なのは機関科ばかりであった。最後の航海士が後部艦橋で舵をとっていた。

甲板は唐紅に染まり、前艦橋は骨組みから歪み、前煙突が半ばから失われていた。夜は戦艦にとっては活動時間外である。『夜活躍するのは駆逐艦と水雷艇ばかりである』が常識だった世代の戦艦は今、夜間無灯火単独航行をしていた。

――――少し前の佐世保鎮守府――――

以下略

56:敷島三笠[keita0117tofu64@yahoo.co.jp]
2014/05/24(土) 23:47:34.59 ID:YIrDs7fj0
三笠は今激しく後悔していた。自分の性能は海上戦では明らかに敵重巡にすら太刀打ちが出来ないほどに旧式化している事を深く思い知らされたからであった。この速力では重巡洋艦を振り切れず、射程も自分が１万２千に対し、向こう２万と来ていた。とにかく向こうが勝手に反転したので無事逃れる事が出来たのである。

三笠「♪海路壱萬五千余里・・・・」

乗組員な妖精たち「♪万苦を忍び東洋に・・・・」

以下略

57:敷島三笠[keita0117tofu64@yahoo.co.jp]
2014/05/25(日) 00:11:49.75 ID:bi1wh4c/0
――――鎮守府にて――――
たびたび報告されている正体不明の艦娘の目撃翌例ははほとんどの場合、特徴から三笠の事であると考えられた。速力は６ノットでのろのろとした歩みだあるが、明日には到着が見込まれた。

敷島「良かったと言えるでしょうね、これは」

以下略

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