18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/04/15(火) 05:50:11.73 ID:fX5a1w8N0
咲は大分落ち着いてきた。フウ、と一つ小さなため息をついた。
「咲、気分は大丈夫?」
「あ…うん、ゴメンね。 こんなところで…こんな場合じゃないのに…」
そうだ、ついさっき吐いちゃったんだ。そんなトコで…
玉樹は首を横に振った。
「いいよ。出しちゃった方がすっきりするでしょ?
僕もホント…吐きそうだよ。こんな事になって…」
咲は「そうだ」と呟き、自分のデイパックを引っ張り、ジッパーを開けて中を漁り始めた。中には色々入っていた。食料、水、コンパス、懐中電灯…そして、果物ナイフ。そんなものが入っているとは聞いていないから、これが支給武器、というものだろう。
咲は玉樹の方を見た。ズボンのベルトにはベレッタM92Fが差し込まれていた。
これが銃…初めて見た…
ゴクッと唾を飲み込んだ。
玉樹は立ち上がった。
「とにかくここから離れよう?禁止エリアっていうのになっちゃうし…」
「でも…誰かに会うかも…」
「大丈夫だよ」
玉樹が座って自分の方を見ている咲に手を差し伸べた。そしてにっこり笑った。
「大丈夫。咲は僕が守るから」
咲は自分の顔が真っ赤になっているのがわかった。夜だから玉樹には見えてないよね、よかった。何とか立ち上がり、デイパックとショルダーバッグを持った咲は、玉樹に手を引かれ、移動を始めた。
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