203:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/06/30(月) 08:52:08.21 ID:aFMIt3ru0
プログラムに選ばれた生徒の大半は一人で行動し、ギリギリまで隠れてることが多い。
久賀潤(男子14番)もそのうちの一人だ。
潤は住宅街で一番小さな家の中に隠れていた。
ーー何で、何でこんな目に会うんだよ……
もう嫌だ、家に帰りたい。
悲鳴、銃声、放送で呼ばれる名前。
潤の精神はそろそろ限界に達しようとしていた。
「もう嫌だ、もう嫌だ、もう嫌だ、もう嫌だ、もう嫌だ」
何度も呟きながら武器のゴルフボールを握り締めた。
潤が潜んでいる家から少し離れた所には10人の女子達が再び合流していた。
「ねえ、麗華がいそうな場所、分かる?」
「分かったら苦労しないって」
そう言ってこのグループをまとめてる
「誰かいるぅ? 私、麗華よぉ!」
「麗華ちゃんだ!」
殆どの女子が表情が明るくなった。
しかし、亜紀だけは違った。
何か、嫌な予感がする。
「私、行ってくる!」
「私も!」
奈美子と菜穂が玄関へ走って行った。
「……亜紀? どうしたの?」
亜紀の不安そうな表情に気づいた加奈子が話しかけてきた。
「ううん、何でもーー」
「きゃあぁああ!!」
「嫌ぁああ!!」
突如、玄関から二人の悲鳴が聞こえた。
同時にババババッ、と分校で聞いたあの音も聞こえた。
「あーー」
亜紀の予感は的中した。
亜紀は自分のデイパックを掴むと、裏口へ走った。
「亜紀!?」
「みんな、逃げよ! 早くしないとーー」
「奈美子と菜穂は!? 私、助けなきゃ!」
莉奈はテーブルに置いてあった包丁を掴むと、玄関の方へ走っていった。
亜紀は思った。
莉奈ももうすぐ死ぬ、と。
少しして、悲鳴、そして連射音が聞こえた。
「そんな、莉奈ちゃん……!」
「わ、私逃げる!」
「私も!」
女子4番江沢奈美子 死亡
女子9番佐伯莉奈 死亡
女子12番中田菜穂 死亡
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