過去ログ - 日向「強くてニューゲーム2」
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303:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/06/30(月) 10:08:08.77 ID:aFMIt3ru0
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朝倉和音(女子2番)は明石美雨(女子1番)を探していた。
理由は一つ。
彼女を[ピーーー]ため。



和音は小学校でいつも女子1番だった。
1番。
和音はそれを誇りに思っていた。
しかし、6年の夏休みになる前だった。

「みなさん、初めまして!明石美雨です!」

あの女が転校してきた。
そして、その日からあの女は女子1番に、自分は女子2番になってしまった。



「[ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー]」

鎌をギュッと握りしめる。
この鎌を、あの女に振り下ろすんだ!
取り戻すんだ!
女子1番は、私のもんだ!

「!!」

ふと足を止めた。
そして、ニヤリと笑った。
少し遠くで、明石美雨の姿が見えたので。



明石美雨は出発した後、誰かを待たなかったことを後悔していた。
もし待ってたら親友の牛原奈美(女子4番)と合流出来た筈なのに。
でも、後悔しても仕方ない。
奈美が生きてることを祈って美雨は歩き続けた。

「……はあ」

溜息をついた。
と、同時に反射的に後ろを向いた。
人の気配を感じたので。
そして、そこにいたのはーーー。

「[ピーーー]えええええ!!!」

物凄い形相で鎌を振り上げてる朝倉和音だった。

「きゃっ!?」

咄嗟に飛び退き、鎌を避ける。
鎌は美雨のすぐ近くにあった木に食い込んだ。

「ちっ!避けんじゃないわよ!」
「か、ずねちゃん!? 何で……」
「あんたが気に入らないからよ!」

鎌を引き抜き、また振り下ろす。
これも何とか避けた。

「お願い、もうやめて!」
「嫌よ!あんたが死ぬまでやめないわ!!」

もう一度、鎌が美雨を襲う。
美雨は避けず、デイパックで鎌を防いだ。
「いい加減、死になさいよ!」
「……ごめんね、でも、私、ここで死ぬわけにはいかないの」

美雨は回し蹴りを繰り出した。突然の動きに対応出来ず、和音は後方に吹き飛ばされた。美雨はすぐに和音に背を向け、走り出した。背後から自分を罵倒する声がしたが、構わず走り続けた。


「ぅ……う……あの女ぁああ!」

逃げられた!絶対に仕留められると思ってたのに!!くそ!くそ!くそぉおお!!

悔しさのあまり、何度も木を鎌で刺す。そして、デイパックを掴むと、何処かへ走っていった。


【残り38人】


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