306:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/06/30(月) 10:10:02.34 ID:aFMIt3ru0
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僕は決めた。
このプログラムを生き残ることを。
理由は単純。
ただ、死にたくないだけ。
栗本克(男子8番)は中華レストランの厨房で中華包丁を手に入れた。
克の武器はスプーンだったので、これで少しマシになった。
「さて、と」
克はデイパックから名簿とペンを取り出した。
「取り敢えず、拓也は死亡、と」
枝地拓也(男子4番)の名前に線を引いた。
克は出発してすぐに拓也の遺体を発見した。
拓也の額には小さな穴が開いており、そこから血が溢れ出ていた。
克は拓也の遺体を見ても何とも思わなかった。
別に親しくもなかったので。
親しくないのは拓也だけではない。
クラスの殆どと親しくなかった。
だから、克は決めたのだ。
クラスメイトを殺して生き残ろうと。
「……?」
ふと背後から気配を感じた。
振り向こうとしたときーーー。
ババババッ、と掃射音が響き渡った。
それとほぼ同時に克の背中に激痛が走った。
「がはっ!」
克はその場に崩れ落ちた。
「ぅ……い、たい……」
立ち上がろうとしたが、ちっとも力が入らない。
このまま自分は死ぬのだろうか?
そう思ったとき、声が聞こえた。
「まだ生きてるんだ」
ーー嘘だろ?
何で、どうして?
お前は絶対そんなことする奴じゃない、と思ってたのに。
「ごめん、今、楽にしてあげる」
そう言って、彼ーー和英智樹(男子17番)は克に近づき、ウージーの銃口を克の頭部に向けた。
「や、めーー」
何とか命乞いしようとするが、その前にウージーの銃口から大量の弾が放たれ、克の頭部を貫いた。
男子8番栗本克 死亡
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