14: ◆oU/2O5ujGod.[saga]
2014/04/15(火) 22:11:15.21 ID:xeDoUd6f0
少年「え…、なりたくないの…?」
父親「少なくとも今は…な」
少年「そんなのずるいよ!! じゃあなんで彼女が魔法を使えるの!?」
父親「……それが運命だからだ」
少年「じゃあ…、じゃあ彼女はわざと隠してるってことじゃないか!!」
父親「……」コク
少年「父さんはそれでいいの!? あの子の魔法はすごいって、いつも言っていたじゃないか!」
父親「あの子の人生だ」
少年「なんで!? 神様に力をもらったんでしょ?! ならその力をみんなのために使うべきじゃ!!」
ガシ!
少年「!!」
父親「…いいか? 世の中の人間が全て望んだどおりに生きられるとは限らないんだ」
少年「……!」
父親「お前みたいに魔法を使いたくても使えない人がいれば、勇者や彼女みたいに望まずに力を得てしまう人もいる」
父親「運命に逆らいたくとも逆らえない人間が、この世にはいるんだ」
少年「それって…、不公平だよ…」グス
父親「…お前はまだ幼い。そして彼女も。…でも彼女は、かなりの知恵を持っているようだ」
少年「……」
父親「それでも、あの力は隠し通せるものではないだろう…。いずれ見つかり、軍が拾いに来るだろうな…」
少年「そんな…!」
父親「だからさ、今は彼女の好きなようにさせてやらないか? お前といる時が一番楽しいみたいだしな」ニコ
少年「……うん、そのとおりだ…。 ぼく、間違ってたよ! ありがとう父さん!!」ゴシゴシ
父親「そんな深く考えなくてもいいさ。それにあの子は俺が守ってやる。そう簡単には軍に引き渡さんよ」ハハ
少年「はは! あ、そうだ! 明日彼女にあやまらなくちゃ!!」アセアセ
父親「なんだ…? 喧嘩したのか?」
少年「うん。僕が間違ってたって、きちんとあやまるんだ!!」
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