過去ログ - 穂乃果「酒は飲んでも呑まれるな」
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16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga]
2014/04/16(水) 22:14:45.22 ID:ijUnC7Rk0
部室の反対側で真姫が温度計に目覚めているまさにその時、星空凛の中でもある一つの感情が芽生えていた。
花陽は一番の親友。それは心の中では誰よりも乙女な凛が、彼女への恋心を隠すためについた小さな嘘。
その花陽の純潔を目の前で奪われ、さらに自らも悪魔に汚された今、目をそらしてきた性愛の蝋燭に火が灯ったのである。
どうせ落ちるなら、このままどこまでも。
花陽は呆然と床にへたり込んでいる。凛の位置からではその表情をうかがうことができないが、悲しんでいてくれたらいいな、と彼女は思った。
唇の感触を花陽で上書きするようにそっと首筋にキスをする。
「かよちん……」
そしてねだるように、やわらかい頬に軽く口付ける。
「かよちん……」
気づいて、と懇願するようにそのかわいらしい耳を甘噛みする。
恋に臆病な凛の精一杯のアピールであった。
そしてそれにこたえるように、ぐい、と凛は押し倒された。
ああ、これから花陽と一つになるのだ。恋に焦がれて幾星霜の念願。
凛は瞳を閉じ、流れに身を任せようと四肢の力を抜いた。
うつぶせに転がされ、腰を持ち上げられるのがわかる。
(初めては、前からが良かったな……でも、かよちんがいいなら)
少女は淡い夢を抱きながら、運命に貫かれる時を待った。
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