過去ログ - 穂乃果「酒は飲んでも呑まれるな」
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4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga]
2014/04/16(水) 20:54:13.88 ID:ijUnC7Rk0
絵里は閉じられたドアと向かい合い、これがどうか夢でありますようにと願いを込めながらゆっくりと振り返る。

「なんでそんなことが許されると思ったの? その頭にちゃんとお米詰まってるの?」
「ごめんなさいにゃぁ……!」

しかし現実は残酷だった。今まさに絵里の目の前では白米信奉者による異端者の粛清が行われようとしている。
絵里は生まれて何度目になるかわからない神への祈りをささげた。どうかいつもの平和な日常に戻してください。
そうこうしている間にも花陽は凛にスコーピオン・デスロックをかけ、友情ごとへし折らんとする勢いである。
絶望的な状況。届くことなどないとわかっていた祈りだったが、奇しくも神は天使を彼女のもとに送り込んできた。

「あ……絵里ちゃーん♪」

世界線が書き換えられる前のような甘ったるい声を出しながらとろんとした瞳で絵里を呼ぶ彼女は矢澤にこ。
いつもは二つに結われたその長い黒髪を今は解き、おおよそ彼女らしくもない蠱惑的な色気を放ちながら半裸の真姫にまたがっている。
なんとにこは真姫を貫いたのであろう黒光りするジョークグッズを手にしており、さらにはそれにまとわりついた液体を愛おしそうに舐めているではないか。

その光景に絵里は意識を手放しかけた。いっそこのまま気を失ってしまった方が楽だろうとさえ思った。
(負けないでエリーチカ…あなたが解決しないで誰がμ'sを救うの)
一方では友情の崩壊を、もう一方では情愛の萌芽を。
おおよそ共存し得ないそれがひとつの部室に同時に存在するそれは僕たちの奇跡。

「教えてにこ……いったいどうして」
「もっと近くに来たら教えてあげるー♪」

何故こんな事態になったのか訊ねるべく、絵里は今いる面子の中で唯一話が出来そうなにこの側に寄った。



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