15:唯野 ◆xM1rhmOJvo[saga]
2014/04/18(金) 00:45:03.61 ID:ucrHU6is0
城の兵士相手に修練を重ねてきた鬼が言うのだ。
信用に充分に足る言葉であった。
──何故、城の兵士に勝てる民が居るのか。
この疑問と新たな疑問が、女賢者の中で膨れ上がり、辛抱ならなくなった。
──では、その『四天魔王決定戦』は一体いつ、何処でやっているのですか?
最強の一角に君臨するものに、やや威圧的にそう尋ねられれば狼狽えるのも道理。
そして、応えるのも道理である。
魔物大臣は、ひきつった顔で質問に応える。
──き、北の山頂の村の地下闘技場…! 一週間後に、準決勝が執り行われるはずです…!
それを聞くや否や、一礼して会議室を出る女賢者。
その背中を見てホッとするも、鬼の『暇になったなら修練に付き合え』との一言で、安堵していた心は裏切られた。
魔物大臣の魔王城 勤務678日目。
まだまだ慣れというものが分からない彼らであった──
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