5:唯野 ◆xM1rhmOJvo[saga]
2014/04/16(水) 20:40:40.15 ID:0tltT3lE0
少女「――いっ!?」
女性「転移魔法ってのは久し振りだけれど、以外とうまく行くものね… って……」
少女「うぐっ…」オロロロロ
女性「あちゃー、やっぱ吐いちゃったのね… でも大丈夫、気にやまないで! 私も最初はこうだったから!」
少女「ぉえ…」オロロロロ
少女 (そういう問題じゃないですってばっ!)
__ __ __ __
吐瀉物をサッと、本当に女性が手を振り上げた瞬間にサッと片付けられてから。
戸惑ってる私の手を引いて、女性はにこやかに言ったのです。
「今から連れていく場所は、本当に特別よ。選ばれた貴女しか訪れた事のない、秘境…」
何故か、女性の表情は段々と、雨が振りだしそうな顔になって…
「正直、ちょっと哀しいわね…」
この言葉はきっと、僻みなんだろうなって。
その頃の私は、幼いながらもそう感じたのです。
物思いに耽っているうちに、どんどん何かの建物の奥を進んでいって、それと同時に改めて自分の現状を理解していきました。
しきりに紡がれる言葉、選ばれし者。
気のせいか、無愛想なレンガの壁でさえ、私を崇めているかのような、そう思っていました。
ーーそうこう考えている間に、突然かけられた女性の言葉ではっと意識が戻り、視線は目の前の光景に奪われました。
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