198: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2014/04/23(水) 12:06:53.65 ID:VukTWdSA0
これはやばい!
左腕が肘の先から消失する。金髪の腹部が咀嚼し満足そうにげっぷ。俺は失った左手を確認するより先に右手だけで木刀を再取得、短期決戦を挑むべく走りこんだ。
あぁ、廊下が俺の血で滑りやがる!
しかし片手で握る木刀は不安定で、何より俺が木刀に振られてしまう。
酷い量の出血だ。あとどれだけ保つのか考えたくもないほどに。
金髪は当然逃げ、俺の失血死を待つべきだとは思うのだが、そうする気配は微塵も見えなかった。なぜか疑問に思う反面、逆の立場であれば自分はどうするかと考えて、僅かに納得がいく。
詰襟「悪は即ち斬って捨てる。お前は俺に殺されろ」
金髪「てめぇの状態考えてからもの言えや」
金髪の両手を捌きながら的確に脚を叩き込んでいく。隙は大きいがこの際贅沢は言っていられない。金髪にとって脅威なのは能力を籠めたこの木刀の一撃で、即死することはないにせよ、再生復活までに大きな時間がかかるからだ。
出した脚を踏みつけられるがそのまま肩ごとぶつかる。一気に距離を詰めての後ろ回し蹴り。予備動作が大きく命中はしないが、離れた俺と金髪の距離は木刀の射程。
隙は見逃さない。一気に木刀を抜く。
金髪の左腕が宙に舞う。
詰襟「これで条件は対等」
金髪「一緒にすんなボケェエエエエエッ!」
金髪「『弱肉強食』ゥッ!」
腕が生える――なんて人間離れ。そしてそれを可能にする生き様たるや!
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