23: ◆yufVJNsZ3s
2014/04/17(木) 22:26:57.19 ID:iWvh8kZB0
黒マントの目が妖しく光りました。黒い光を放って、同時に椅子や机が同様の光を帯び、がたがたがたっと持ち上がります。触れることなく。
少女「サイコキネシス……?」
黒マント「ち、違う! これは我が異能、『黒光纏いて優雅に踊れ』(ブリュンヒルデ・ノワール)だ!」
ぶりゅ……?
少女「いや、どう見てもサイコキネシスなんですけど」
黒マント「我を愚弄するか貴様ッ!」
椅子や机が私に向かって飛んできます。横っ飛びでそれを回避すれば、窓ガラスをぶち破っていきました。
しかし、落下はしません。
一度外に飛び出したそれらは滞空し、今度は外から中へ、またガラスをぶち破って私へと突撃してきます。
少女「くっ!」
なんとか寸前で避けます。壁に叩きつけたそれらは、しつこいことにもそもそと動き、浮かび上がりました。あの黒マント、言動と風貌こそイカれてますが、能力だけはシンプル・イズ・ベストですね。うぜぇ。
けれどどうして私の身元が? いや、もしかしたら無差別に襲っているだけなのかもしれませんが、それにしたって私の学校へ乗り込んできたのは事実。一体どこから情報が漏れているのやら。
そこで私は昨日の電話の主を思い出します。『天網恢恢疎にして漏らさず』。考えられるのは今のところあいつしかいませんが、果たして。
それにしてもこの静けさです。人っ子一人の気配すらありません。いや、もともと気配なんて読めませんけど、なんにしても、夢じゃなかった。
夢じゃなかった!
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