過去ログ - 少女「有言実行、しましょうか」
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39: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2014/04/17(木) 23:14:15.50 ID:iWvh8kZB0

 咀嚼の音だけで耳がおかしくなりそうだった。精神が病んでしまいそうだった。あの口――あんな口、あれが能力でなくて一体なんだっていうのか。
 おぞましい。

 思わず胃の中身を戻しそうになって下を向けば、詰襟が金髪に切迫していた。唸る木刀。それをひらりひらり回避する金髪。

詰襟「この人殺しめ」

金髪「だから弱肉強食だろぉ? お前だってそうだ。あの宇宙人の口車にまんまと乗せられて」

金髪「俺を殺さなきゃ願いは叶えてもらえねぇぞ」

金髪「俺を殺さなきゃ、俺がお前を殺しちまうぞぉおおおおおっ!?」

 一際大きく声を上げて金髪は突っ込んでいく。なぜだか左腕は再生していた。先ほどの行い、カニバリズムが無関係だとは思えない。きっとそういう能力なのだろう。

黒マント「ふむ。随分と悪趣味なことよ」

 だいぶ落ち着いてきた。平常心、平常心。口調もほら、元通りだ。

??「実にその通りだと思うけど」

 炸裂音。

 空気を震わせる乾いた音が響いて、僅かな遅れもなく、私の右手の薬指と小指が跡形もなく吹き飛んだ。
 痛みはない。代わりにただ焼ける感覚だけがあった。

黒マント「――――ッ!?」

 そして今更やってきた激痛が、が、うぁ、んんんんんっ!



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