51: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2014/04/17(木) 23:46:11.35 ID:vq3mQqnr0
使い方もまた能力で分かったけど、頭と体は繋がっているとはいえイコールじゃない。理解と感覚にはだいぶブレがあった。だからこの『邪気眼』を倒すのにも時間を喰っちゃったのだ。
けど流石に腕が痛い。手首も痛い。痛いっていうか、激痛。骨折してないよね? これ。
思ったより猟銃の反動はやばかった。簡単にはいかないもんだ。邪気眼じゃあなくても、漫画やアニメとはわけが違うなって実感したよ。
ムム「やぁ、お疲れ様」
腕章「お疲れ様」
ムム「まったくもう大変だったよ。散々散らかしてくれるんだもんなぁ」
まったく大変そうじゃない顔でムムは言った。表情が本当にあるのかはわからない。この宇宙人にもあたしの能力は通じるから、大変なのは本心なんだろうけれど、信じられない気持ちもまたある。
散らかしたのは死体やら車やら色々だろう。邪気眼もそうだし、弱肉強食も、悪即斬も。あいつら全員周りを顧みないキチガイなんだから。
あいつらを観察しているとどうしたってあたしの頭も痛くなる。ハチャメチャは嫌いじゃないけど、あいつらはハチャメチャすぎる。やりたい放題は無節操で嫌いだ。情報が錯そうして整理の余地もない。
そう、情報。私にとってはそれが全てで、世界にとってもそれが全て。
情報を制する者は世界を制する。つまり、あたしが世界を制するというこの完璧な論法。
大きく伸びをした。近くでパトカーのサイレンが鳴っている。ムムに目配せをすると、彼――彼女?――は尻尾を一振り、あたしを一瞬で近くのコンビニへと送ってくれた。
どうせなら学校まで送ってくれればいいのに。学校を抜け出しているから、なるたけ早く戻らなければまずいのだ。これでも優等生でとおっているわけだし。
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