58: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2014/04/18(金) 00:08:55.73 ID:pTDUJrKx0
会計「本来であれば司会進行が副会長、議事は会長が行うのですが、今回は予算に関する部長会ですので、会計の私が取り仕切ります」
会計はいつもと変わらない目つきの悪さでそう言った。
胸元に輝く懐中時計はおしゃれのつもりなのかもしれないけど、寧ろ彼女にこそ眼鏡を誰か与えるべきだろう。
会計「まず、事前に異議申し立てをしていた野球部から。部長、発言してください」
野球部「単刀直入に言うけど、なんで俺たちの予算が減らされてるわけ?」
怒気を隠さずに坊主頭の部長は言った。いや、主将って言ったほうがいいのかな。
会計「実績がありませんから。以上です」
一刀両断だった。快刀乱麻だった。まさにすっぱりと、一秒の思考の時間すらなく、会計は主将を睨みつける……いや、単に一瞥しただけかも。
主将は一瞬だけ激昂の様子を見せたが、流石に自制した。大きく深呼吸をして、尋ねる。
野球部「それだけか?」
会計「それだけです」
すっぱり。ばっさり。
野球部「そんな理由で――!」
会長「『時は金なり』」
ついに主将が激昂しようとしたその時、ぼそりと会長が呟いた。
会長「会計はきみたちの実績を理由に予算を減額の提案を出した。そして、生徒会も先生たちも、それを承認した。わかるかい、キャプテン、この意味が」
野球部「にしても、一方的過ぎる」
会長「そういうことじゃないんだ。そういうことじゃないんだよ」
まるで子供に言い聞かせるような生徒会長。
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