過去ログ - 少女「有言実行、しましょうか」
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8: ◆yufVJNsZ3s
2014/04/17(木) 22:16:02.75 ID:iWvh8kZB0

 きっぱりと言いました。その瞬間、ぬいぐるみが邪悪な笑みを浮かべたのを、私は見逃しませんでした。
 このぬいぐるみ、先ほど確かに「白羽の矢が立った」と言いました。ということはつまり、あらかじめ私を狙い撃ちにしに来たのでしょう。当然私に関しての調査は済ませてあるはずです。
 だから、私がこのゲームに参加するのも、御見通しだったはず。

 全く、茶番です。

ムム「わかった。じゃあ、早速きみに能力を与えよう」

少女「私はどんな能力になるんですか?」

ムム「それはその時になってみないとわからないね。ボクたちが有しているのは技術だけだ。与えてから先は領分じゃない」

 結構適当なんですね。つまり殆ど博打みたいなもの、というわけですか、

ムム「じゃあ行くよ」

 そう言って、ぬいぐるみの瞳から、光が発せられました。
 それは私の全身を包み、心の奥底まで入り込んだかと思えば、何かを抜き出していきます。奪い取られたというわけではなく、場所が移動したような、そんな不思議な感覚でした。

ムム「――おしまいだ」

ムム「能力名は『有言実行』」

ムム「叶える願いは?」

 また、茶番です。わかっていても私は答えます。手のひらに爪が食い込むのを感じながら、怒りを抑えながら。

少女「この世から嘘を消してください」

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