過去ログ - 【Vシネ版】 京太郎「……変、身ッ」 【仮面ライダー】
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480: ◆rVyvhOy5r192[saga]
2015/01/11(日) 23:57:35.11 ID:6aAr+py4O


「んなのが、通じるか――――ってな!」


 高威力/高密度/高火力の火炎が、迫りくる爆発の記憶の弾丸を――それすらも爆裂させて焼き尽くす。

 地獄の紅蓮をつかさどる己に、そんなものが通じるかと顔を上げるファントム=フェニックス。

 そこへ――


「――――通じるんだよ、それが」


 宙を舞う車体と、ファントム目掛けて銃口を向ける須賀京太郎の姿が映った。

 ――あの煙幕と、マキシマムドライブは攻撃の為ではなかった。

 分裂するボムのマキシマムドライブの弾丸で、京太郎は道路を砕いた。


 煙幕というのも、全てはこの為――攻撃する為ではなかったのだ。


 ボムメモリで道路を砕き、作ったのは即席の発射台。

 全力のバイクで突撃してきたのも、その巨体に見合った質量のそれを浮かせて跳ばせる為。

 つまりやはり京太郎は、フェニックスとこの場で遣り合うつもりなどはなく、全ては青山士栗の元へ向かうためにこれほどの命懸けの特攻を演じたというのだ。


 そのまま、吐き出される弾丸がフェニックスの体を打ち据える。

 まさに不死鳥の頭上を跳び越し、須賀京太郎は絶望のクレヴァスを飛び越え――



「いいや、やっぱり通じねぇけどな!」


 ――られない。


 ファントムの身体を中心に、巻き起こる爆裂。

 憤怒の炎が一気呵成で燃え上がるそれは大気を食み、高熱と衝撃の落とし仔を生んだ。

 たった先ほど、車体の巨大さに見合うほどの質量を持つと言ったばかりではあるが――。


「――――っ」


 その車体ごと纏めて、京太郎の体を弾き飛ばすだけの憤懣が、そこにはあった。

 脇道に落下する。逃れる術は――ない。このままでは。

 そう判断した京太郎は咄嗟に車体を蹴りつけ、空中での離脱を図った。

 その先には――川。

 場違いな川の反射光が、京太郎とフェニックスを映し出している。


(っ、クソ――――!)



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