過去ログ - 阿良々木暦「たかねデイフライ」
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21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/04/23(水) 18:46:52.27 ID:KjY5e/6Q0

「この度はまこと、ありがとうございまふ、あなたひゃま」

テーブルに回転寿司かと突っ込みを入れたくなる程の量の皿を積み上げ、ケーキを頬張りながら四条は器用にも礼を言った。

「いや、いいよ……いいから食いながら喋るな」

四条のお陰で僕も忌憚なく入店出来たわけだし。
対する僕はと言えば、紅茶をちびちびとすすりながら、その豪快かつ華麗とも言える食いっぷりを鑑賞させてもらっている。
四条の大食いは以前から知る限りであったが、対象はラーメンだけかと思っていた。
両手にフォークを構え食べ続けなければ餓死してしまう、糖分など知ったことではないわと言わんばかりの食いっぷりは見ていて気持ちいいくらいで、こっちのお腹も膨れてきそうだった。
四条は女性にしては大きい方だけど、どこにあの量が収納されていくのだろう……。

「では、おかわりを」

「待て」

「はて?」

店員呼び出しボタンを押そうとする四条を間一髪で止める。
はて、じゃねえよ。可愛いけど。

「765プロにおいては年上組であるところの四条貴音の聡明にて冷徹な頭脳を以て僕のお財布事情を考慮に入れてくれないか」

「ふむ」

顎に手を当て考える仕草をする四条。
一見、何でも出来る優雅なお嬢様、というのが四条の第一印象だったのだが、儚くもそのイメージは一カ月もしないうちに崩れた。
大食いとかのキャラ付けはきっと事務所にやらされているんだろうな、とか勝手に思っていたあの頃が懐かしい。
実際、四条はどちらかと言えば天然キャラだ。
心配りも出来るし礼儀正しいいい子なのだが、何を考えているのかわからないことが多々ある。



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