過去ログ - 博士「生きる意味」ロボット『ここに在る意味』
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1: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2014/04/25(金) 04:04:28.40 ID:oXABIZ3f0
博士「……」

ロボット『……』

博士「調整終了だ、もういいぞ」

ロボット『ありがとうございます、博士』

博士「構うか、外に出られるのはお前しかいないんだ。しっかり働いてもらわなきゃな」

ロボット『Yes, master』

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2: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2014/04/25(金) 04:04:55.13 ID:oXABIZ3f0
博士「しかし、愚かしいな。人間というものは」

ロボット『突然何を。あなたも人間でしょう』

博士「さて、どうかな……」
以下略



3: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2014/04/25(金) 04:05:35.84 ID:oXABIZ3f0
ロボット『その大戦により一部の地域では地上の汚染が激しく、生きるものは地下シェルターでの生活を余儀なくされた』

ロボット『人間達の勝利で戦争が終わり早20年。他方も復興が遅れており救助の目途も立たぬまま』

博士「そうそう。よく私の言いたいことが分かったな」
以下略



4: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2014/04/25(金) 04:06:48.71 ID:oXABIZ3f0
博士「おっと。それより、だ」

ロボット『仕事ですね』

博士「ああ、依頼が来ている。3番地の5号シェルターに食糧の運搬だ……ん?支給されるこの量じゃとても足りないんじゃないか?」
以下略



5: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2014/04/25(金) 04:07:23.55 ID:oXABIZ3f0
――――――
―――



以下略



6: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2014/04/25(金) 04:07:51.25 ID:oXABIZ3f0
ロボット『映像記録から読み取れる異常は無し。皆至って健康体』

ロボット『……この環境下でも明日を信じて生きていけるか。脆い反面、強い部分もある』

ロボット『荒廃した世界。大地は荒れ果て海は穢れ、生物達は死に絶えた』
以下略



7: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2014/04/25(金) 04:08:31.71 ID:oXABIZ3f0
博士『お前が外に出るときは常に通信を入れてある……って、これは再三言っているんだけど』

ロボット『それは知っています。私は反乱防止のため、考え事は全て音声にして発するというリミットを設けられていますので。そしてこの話題は21回目です』

博士『一々カウントしなくてもいい。それより、現在位置の映像を記録しておいてくれ』
以下略



8: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2014/04/25(金) 04:09:14.63 ID:oXABIZ3f0
博士『しかし連中からのお小言にも困ったものだな』

ロボット『貴女が度々違反をしているからでしょう』

博士『そっちじゃないよ。さっき食糧を受け取りに行った時だ』
以下略



9: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2014/04/25(金) 04:09:53.66 ID:oXABIZ3f0
博士『自分たちは安全な場所で、しかも水も食糧もあって何不自由なく暮らしているというのに。人間ってのは他人の事となるとすぐこれだ』

ロボット『個体差にもよります。我々をよく思わない者が政府には多いようですが』

博士『そういう連中ばかりが偉くなっていくの。今に見てろ、あと数年も経てば今度は人間同士の戦争が起こるぞ』
以下略



10: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2014/04/25(金) 04:10:38.05 ID:oXABIZ3f0
ロボット『土、水、植物。サンプルの回収、終了しました。会話記録はともかく、映像データの送信は検閲される恐れがある為直接お渡しします』

博士『あいどうも。流石に生物はいないか……』

ロボット『植物も生物と取れなくもないです。全て奇形ですが』
以下略



11: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2014/04/25(金) 04:11:12.24 ID:oXABIZ3f0
博士『まぁいい、とりあえず早く帰ってこい。興味深いデータを発掘したぞ』

ロボット『何でしょう。博士がそういうのなら重要なものなのかもしれませんが』

博士『ああ、これがあれば色々と現状の打開にはなるかもしれんぞ。他人には聞かれたくないから帰ってきてから話す』
以下略



12: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2014/04/25(金) 04:11:56.04 ID:oXABIZ3f0
――――――
―――



以下略



13: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2014/04/25(金) 04:12:33.81 ID:oXABIZ3f0
博士「まぁいいや。そういや通信を聞いていた感じでは何もなかったみたいだが、あそこのシェルターの連中どうだった?」

ロボット『特に異常はありませんでした。後ほど彼らをスキャンしたデータをそちらにお送りしましょうか』

博士「いいよ、そういうのは口頭だけで。そんな他人の事に構っていられないし」
以下略



14: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2014/04/25(金) 04:13:24.11 ID:oXABIZ3f0
ロボット『博士、先ほど仰っていた興味深いデータとは』

博士「ああ!メインコンピュータの中からサルベージできたデータなんだが。とりあえずこいつを見てくれ」ピッ

ロボット『……これは』
以下略



15: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2014/04/25(金) 04:14:40.73 ID:oXABIZ3f0
ロボット『それで、これは何かの設計図……のように見えますが』

博士「その通りだ」

ロボット『随分大がかりな装置ですね。それも数基用意するように示唆されていますが』
以下略



16: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2014/04/25(金) 04:15:28.50 ID:oXABIZ3f0
博士「恐らく"前任"が現状を見越して用意していたんだろう。ペーパープランで終わっている物のようだが、これが実現すれば……」

ロボット『……』

博士「なぁ、コイツを完成させようと思っているんだが。お前の意見を聞きたい」
以下略



17: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2014/04/25(金) 04:16:12.42 ID:oXABIZ3f0
博士「よし!じゃあ今日はもう寝る!」

ロボット『……』

博士「なんだよ、何か言いたいことでもあるのか」
以下略



18: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2014/04/25(金) 04:16:49.86 ID:oXABIZ3f0
……

ロボット『……』

ロボット『博士はああは言ったが、彼女一人では荷が重いだろう。あの子は何でもすぐ一人で背負おうとしてしまう』
以下略



19: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2014/04/25(金) 04:17:26.55 ID:oXABIZ3f0
ロボット『自分の過去の記録さえ存在しない』

ロボット『あるのは兄弟機がいたという記録だけ』

ロボット『私は……』
以下略



20: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2014/04/25(金) 04:18:07.80 ID:oXABIZ3f0
――――――
―――



以下略



21: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2014/04/25(金) 04:18:46.43 ID:oXABIZ3f0
博士「こうやって開発に打ち込んでいるときが一番私の欲求を満たしてくれている」

博士「生きてる実感がする」

ロボット『32回目です。そのセリフは』
以下略



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