1: ◆ByjDERNq5s
2014/04/26(土) 20:39:33.99 ID:p7typwhmo
PM6:30
ピピピッ ピピピッ
室内に響く電子音
お気に入りの目覚ましが壊れてから一週間、気に入る物が見つからないという理由から
今では携帯電話のアラーム音を使っている。
音は小さいが今まで起きることができているので問題はないだろう。
ピピピッ ピピピッ
アラーム音は、『固定パターン1』
何とも風情がない名前と音だ。
そろそろスマートフォンとやらに変えてみようか。
しかしボタンがないってのは不便ではないのだろうか。
……その前に目覚まし時計だな。
SSWiki : ss.vip2ch.com
2: ◆ByjDERNq5s
2014/04/26(土) 20:42:36.84 ID:p7typwhmo
ピピピッ ピピピッ
「眠い……」
殺風景な部屋に鳴り続ける単調な音に
3: ◆ByjDERNq5s
2014/04/26(土) 20:46:48.17 ID:p7typwhmo
シャッフル再生の音楽プレイヤーを流しながら
両耳にイヤホンを付ける。
無精な性格と最近の忙しさから
曲のレパートリーはここ数年変わっていない。
4: ◆ByjDERNq5s
2014/04/26(土) 20:53:25.60 ID:p7typwhmo
『歌詞……つまり幻想しか産めないような頭になってしまって』
『やがて曲にするためにフレーズにこだわるようになって意味やら理由には関心もなくなっていく』
『作詞と作曲を手掛けるということはこういうことだ』
5: ◆ByjDERNq5s
2014/04/26(土) 20:59:03.93 ID:p7typwhmo
「またこの曲か……」
昨日のことを考えつつ、うちのアイドル達を思い出す。
何回目になるかわからない
鼓膜に付着したメロディーを聞きながら
事務所へと足を進めた。
6: ◆ByjDERNq5s
2014/04/26(土) 21:08:03.81 ID:p7typwhmo
「プロデューサーさん、今日は早いですね」
「ええ、千早のレコーディングを早めて午後のロケに時間を当てないといけないので」
「え?それってもしかして明日のことですか?」
7: ◆ByjDERNq5s
2014/04/26(土) 21:17:26.43 ID:p7typwhmo
小鳥さんから受け取った書類に目を通し終え一息つく。
朝もやとコーヒーの香りの相性はとてもいい。
二人だけの事務所で感慨にふける。
暮らしに膜を張るみたいに漠然と夢を見てしまう。
8: ◆ByjDERNq5s
2014/04/26(土) 21:43:54.03 ID:p7typwhmo
「プロデューサーさん?」
「おぉう!?」
小鳥さんが顔を覗き込んでくる。
9: ◆ByjDERNq5s
2014/04/26(土) 21:50:53.65 ID:p7typwhmo
「さて……そろそろお昼ですね」
「フフ、すっかり楽しんじゃいましたね」
そういうと小鳥さんは雑誌を本棚へしまう。
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