過去ログ - 久「咲は私のことが好きなんでしょう?」
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2014/05/03(土) 21:21:23.98 ID:a7NMgi0+0
インターホンを押したけれど返事はない。
まこはため息を一つ吐き出すとドアノブに手を掛けた。
鍵は掛かっていない。勝手に入ってこいということなのだろう。
以下略
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2014/05/03(土) 21:29:03.57 ID:a7NMgi0+0
リビングへと続く扉を開けてまこは思わず彼女の名を呼んだ。
まこ「……久?」
久「どうしたの、まこ。あなたが訪ねてくるなんて珍しいじゃない」
以下略
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2014/05/03(土) 21:32:39.21 ID:a7NMgi0+0
まこ「本当に寝ていたんか?」
久「…。何が言いたいの?」
まこが表情を硬くするのは久があまりにいつも通りだったからである。
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2014/05/03(土) 21:36:18.72 ID:a7NMgi0+0
久「まこ、あなたが私の家を訪ねてきた理由をさっさと言ったらどう?」
まこ「…咲と何があったんじゃ」
久「別に何もないけど?」
以下略
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2014/05/03(土) 21:40:38.74 ID:a7NMgi0+0
まこ「…昨日、街をふらついていた咲を華菜が拾ったんじゃ」
まこ「だいぶ弱っていたようじゃから家に連れ帰ったらしい」
久「…へえ、彼女が」
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2014/05/03(土) 21:44:12.85 ID:a7NMgi0+0
まこには久が言っている言葉の意味がよく分からない。
しかし淡々と話す久は飲み物でもどうかと勧めてくる。
キッチンに向かう後ろ姿を追いながら、まこは全身から嫌な汗が噴き出るのを感じていた。
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2014/05/03(土) 21:48:33.77 ID:f/i3lxo/o
ひさぽよ〜
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2014/05/03(土) 21:50:22.01 ID:a7NMgi0+0
まこ「…あんたは咲のこと追いかけんのか」
久はコーヒーでも淹れるつもりなのかポットに水を注いでいる。
勢いよく流れる水道の音がやけに響いていた。
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2014/05/03(土) 21:54:27.98 ID:a7NMgi0+0
久「このマンションは咲に譲ると言ったんだけど、あの子のことだから遠慮でもしたのかもしれないわね」
まこ「―――婚約?」
久「ええ、先方たっての希望でね。私も正式に受けようと思っているの」
以下略
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2014/05/03(土) 22:02:20.83 ID:a7NMgi0+0
まこ「…どうしてなんじゃ」
久「まこ?」
わなわなと震える唇のせいでうまく話すことが出来ない。
以下略
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2014/05/03(土) 22:06:43.69 ID:a7NMgi0+0
振り返った久の表情は穏やかだった。
まるで用意された答えを述べるように溢れる言葉は滑らかだった。
久「私は誰かを特別に想ったりはしないわ」
以下略
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