過去ログ - 久「咲は私のことが好きなんでしょう?」
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2014/05/31(土) 20:52:56.38 ID:8v1WBPhq0
街角の花屋に駆け込んで両手に余るくらいの花束を作ってもらった。
様々な種類の美しい花を揃えて、水色のリボンを巻いた。
手ぶらでは駄目だ。
以下略
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2014/05/31(土) 20:57:46.92 ID:8v1WBPhq0
久がその気になれば華菜の家を探し当てることは容易かった。
二階建てのアパートを見つけ、部屋の灯りがついていることを確認する。
やたら軋んだ音の出る階段を登って華菜の部屋の前に立った。
以下略
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2014/05/31(土) 21:15:25.24 ID:8v1WBPhq0
自分を落ち着かせるために一緒に暮らしていた時の咲の笑顔を思い出そうとする。
せめて柔らかな微笑を思い描くことが出来れば、
このどうしようもない恐怖を埋めることが出来る気がした。
以下略
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2014/05/31(土) 21:21:35.93 ID:8v1WBPhq0
その馬鹿みたいに明るい声は華菜のものだった。
まこの呆れたような、しかし楽しげな声も聞こえてくる。
そして二人の声に重なるように咲の声が聴こえた。
以下略
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2014/05/31(土) 21:31:06.91 ID:8v1WBPhq0
走るなんて最近はあまりしていなかったから、呼吸が上がるのが随分と早くなった。
闇雲に駆けていた久は、やがて徐々に歩調を緩め、最後には立ち止まった。
緩くなった掌からバサリと音を立てて花束が落ちる。
以下略
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2014/05/31(土) 21:36:51.82 ID:8v1WBPhq0
久はようやく自分の過ちに気がついた。
久を想いながらも自分の気持ちを抑え込まなければならなかった咲を、久は傷付けてきたのだ。
自分勝手に振る舞う久のそばで恋心を堪えて接することはどんなに辛かっただろう。
以下略
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2014/05/31(土) 21:43:10.50 ID:8v1WBPhq0
それは咲にとってどんなに堪え難い苦痛だっただろう。
久を好きだという気持ちだけでなく、咲の尊厳をも奪い続けていたのだ。
それでも翌朝には久のために早起きして料理を作り、見送ってくれた咲の姿を思い出す。
以下略
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2014/05/31(土) 21:49:31.90 ID:8v1WBPhq0
咲は笑っていた。
華菜とまこに囲まれて。
恐らく彼女を大切に想い、支え、守ってくれる人間はたくさんいるだろう。
以下略
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2014/05/31(土) 21:51:58.71 ID:8v1WBPhq0
続きます。
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2014/05/31(土) 21:55:04.55 ID:8p41pl6r0
乙乙
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