25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/04/30(水) 20:32:30.56 ID:Jt/5r6cB0
「もちろん褒めてるよ? でもそれが原因で自分を抑圧してちゃ良くないよね」
私みたいになっちゃうんだから、と羽川さんが笑う背後で、白い猫が嘲るように鳴いた。
彼は、じゃないと俺みたいにゃのに取り憑かれちゃうぜ、と言っている気がして。
「……では、私はどうしたらいいんでしょうね」
そんな事を言われても、これが私の選んだ道なのだ。
それを限界も見えないうちに自分の意志で捻じ曲げるくらいならば、死んだ方がマシだ。
「そんなの簡単だよ、秋月さん」
羽川さんは言った。
「たった一言でいいの。私と違って貴女には帰るべき場所と、頼れる仲間がいるんだから」
駄目だ。もうもちそうにない。
これで羽川さんとの旅も終わりかと思うと、少し寂しかった。
彼女のような人は今のところ周りにいないし、出来たら友達になりたかったな。
「今度は私から会いに行くね。阿良々木くんによろしく――」
彼女の言う言葉を最後に、テレビの電源が切られたかのように私の意識は途切れた。
51Res/42.40 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。