6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/04/30(水) 19:54:25.04 ID:Jt/5r6cB0
さて、ここからが今回の本題だ。
彼も765プロのアイドル達が軒並み怪異に巻き込まれているのは自分のせいだと思っており(本当かどうかはわからないが)、私にも忠告してきたのだ。
秋月、お前にも怪異の手が及ぶ可能性がある。
だからくれぐれも気を付けてくれ――なんて。
おまけに秋月なら大丈夫だよな、なんて根拠も何もない信頼を押し付けて。
私を何だと思っているのだろう。
私は、貴方が言うほど強くない――。
「秋月さん、大丈夫?」
先程まで眠っていた同伴者がいつの間にか起きていたらしく、私の顔を覗き込んできていた。
いきなり現れた、均整の取れた年齢の割には童顔な彼女に少し見惚れる。
彼女の名前は羽川翼。
本名かどうかも定かじゃないけれど年齢は私より少し上。
外見だけなら高校生でも充分に通る。
綺麗だよね、彼女……うちでアイドルやってくれないかな。
スタイルも抜群だしあずささんと貴音とユニット組ませれば無敵艦隊とも評せる程になるだろう。
「なんか、すごい顔してたよ?」
「あ、ええ、ちょっと考え事を」
だから駄目だって。ああもう、プロデューサーのせいで変な語彙も増えてきちゃってる。
よくない、良くないぞ私。
「もう、眉間に皺寄せてたら跡になっちゃうよ?」
せっかく美人なんだから、と私の額を指先でちょん、と突つく。
何というか、掴めない人だ。
いつも通りの私を打ち破ろうと、成り行きで行き先が同じだった彼女と同伴することになったけれど……早計だったかな。
でも、何となく彼女と話をしたかったのは事実だし――。
え、と。
何だっけ?
ああそう、怪異がどうこう、って話だ。怪異に憑かれる可能性があるから気をつけろ、という彼の助言。
だけれど、そんなもの、プロデューサーに心配されるまでもない。
いや、正確にはもう手遅れなのだ。
だって私は、とっくの昔に怪異に取り憑かれていたのだから。
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