2: ◆4flDDxJ5pE[saga]
2014/04/30(水) 20:15:35.20 ID:IFdEPb8do
彼女がホームステイしている同居人で、同じクラスの……、名前はよくわからないが
遠くから見るとコケシみたいな形をした女子生徒といつも一緒にいた。
播磨はというと、出会ったばかりのころはその存在は認識してはいたけれど、周りの
生徒ほど興味は持っていなかった。
否、彼の場合自分以外の人間に興味を持つこと自体少なかったかもしれない。
身長180センチ以上の大柄な体格に、サングラス、そして髭。どこからどう見ても不良の彼に対し、
積極的に話しかける者は一部を除いてほとんどいない。
彼のほうも、人間関係が面倒だったのでそれでいいと思っていた。
彼は一人だった。
なまじ腕っぷしが強いばかりに、彼を支えるような人物は身近には現れない。
もちろん彼の周りにも人はいたけれど、どいつもこいつもガラの悪い連中ばかりである。
誰もが認める不良。そして自分も自分のことを不良だと認識していた。
「アリス、携帯電話持ったの?」
「うん、最近は物騒だからってね」
アリスはそう言って真新しい携帯電話を友人たちに見せていた。
「お揃いですよお」
隣の大型こけしがそう言って色違いの携帯電話をアリスと同じように見せる。
その時、
《〜♪》
不意に鳴った着信音。
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