25: ◆4flDDxJ5pE[saga]
2014/04/30(水) 20:31:29.19 ID:IFdEPb8do
(冗談じゃねェ。この大事な時に警察なんかの相手してられるか)
あまり懸命ではない彼は、目の前の告白という目標しか見えていなかった。
そして後先も考えずに……、
逃げ出した!
「あ、待てええ!!」
(ふざけんな! こっちは一世一代の大告白をしなきゃいけねェんだ! こんな所で立ち止まっているわけにはいかねェ!)
そう思い、播磨は一気に駆け出す。
走る、走る、走る。
警官も怒って追いかけてくる。
「職務質問って任意なんだろうが! 断ってもいいんだろうが!」
「ちょっと待てええ!!」
理屈の上では任意である職務質問。だが、いきなり何も言わずに逃げだしたら警察官も怪しいと思うはず。
だがそんなことは今の播磨には一ミリも考えられなかった。
(俺がどれだけ待ったと思ってんだ。この一言、この一言を伝えてやる。後はどうなってもかまわねェ)
すでに告白に命をかける覚悟をした播磨は止まらない。
走り過ぎて心臓と肺が悲鳴を上げていることも構わず、とにかく進む。
そして、路地で警官の追撃を振り切る。
元々身体能力の高かった播磨は、追いつめられて更に大きな力を発揮したのだ。
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