過去ログ - ことり「雉も鳴かずば撃たれまい」
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30:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga]
2014/05/04(日) 02:23:26.05 ID:Q/bzk47d0
「ちょっと希、大丈夫なの? 具合でも悪いの?」
「あぁ、カラオケ、カラオケやねんな、マイクでハウリングプレイの方がそれっぽい」
「何言ってんの? それで、一緒に来ないかって訊いてるんだけど」
「一緒に…一緒に…3P…!!??」
「さん…なに?」
「オーマイスピリチュアル…」
「またわけのわかんないこと言って…折角このにこにーが誘ってあげてるのよ?」
「まさかの誘い受け…!?」
「どうしたのよ希、あんた今日おかしいわよ!?」
にこは希の肩をつかんで大きく揺らした。しかしそれは逆効果だった。
にこに肩をつかまれたとき、希の本能は叫んだ。
『襲われる!!』
希はにこを振り払った。身を守るために全力で振りほどいた。
まさかそんな必死な対応をされるとは思わなかったので、にこは驚いて動きを止めた。
「堪忍してぇ…」
希はまるで友人が連続殺人犯だと知ってしまったかのような顔をしていた。
にこはその様子を見てアイドル演劇も悪くないなと思った。
「堪忍してぇ―――!!」
「あ、ちょっと!」
その隙をついて、希は逃げ出した。
希はにこの制止を振り切り、学院の廊下を風のように走り抜けていった。
「……そんなにカラオケが嫌だったのかしら」
一人取り残されたにこは、寂しげな顔で呟いた。
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