過去ログ - ことり「雉も鳴かずば撃たれまい」
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35:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga]
2014/05/04(日) 03:12:05.41 ID:yZX4SREN0
「なんでうちの二年生は色ボケしてしまったの…」
「ま、まぁその…にこ、元気出して?」

イチゴ牛乳をすすりながら遠い目をするにこの肩を、絵里は優しく叩いた。

原因の一端が自分にある以上、絵里は色ボケを否定するわけにもいかなかった。
にこも海未と凛で遊んだことがあったから人のことは言えないのだが。

それにしても、と絵里は希をちらりと見て言った。

「とりあえず、焼肉に連れて行けばいいのかしら…」
「でも肉まんしか食べてないってことは、ダイエットだったりして」

校庭を見ながら呆けている希を視界の端に捉えながら、絵里とにこは膝を突き合わせた。
それほど声のトーンを下げているわけではなかったが、希にはもはや聞こえていないようだった。

「でも、無理なダイエットは禁物って、希の口癖じゃない」
「そうなのよねぇ……」
「そんなにゲッソリしてるようにも見えないし」
「歌と踊りでどうにかなるなら、練習で十分よねぇ」

ずごご、と音を立てて紙パックがつぶれる。
にこは空になったイチゴ牛乳にストローを押し込み、ゴミ箱に向かってそれを投げた。

「にこ、下品よ?」
「いいのよ、誰も見てないし」
「全くもう…」


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