過去ログ - ことり「雉も鳴かずば撃たれまい」
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43:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga]
2014/05/04(日) 06:37:15.29 ID:yZX4SREN0
「しかし、怒らせてしまったようですね…」
「そうだね………海未ちゃん、お願いがあるの」

ことりは海未の手を離れ、立ち上がった。
その瞳はまっすぐと希を見ていた。

「ことりが気を引いてるうちに、みんなにこのことを知らせて」
「そんな…囮になるつもりですか!」

海未は震えた。ことりは自分を犠牲にしようというのだ。

「二度目の不意打ちは成功しないと思う。だから、海未ちゃんには情報を少しでも拡散してほしいの」
「しかし、それなら私が残った方が…」
「ううん。今、希ちゃんはことりのことしか見てない。囮は、ことりにしかできないよ」

海未はなおも逡巡していた。
ことりの言うことも最もであったが、彼女はかけがえのない幼馴染でもあったから。
そんな友人を優しすぎると笑って、ことりは背中を押した。

「海未ちゃん、お願い。これは海未ちゃんにしかできないことなの」
「一年生を……μ'sの未来を、守って」

そして海未は、ことりの言葉の中に決意を見た。
力強いその姿に、海未は背中を向けた。

「約束です……また会いましょう、ことり」
「……うん」

背後に希の唸り声を聞きながら、海未は守るべき仲間達のところへと向かった。


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