過去ログ - 春紀「暗殺に失敗して帰ってきたら厄介なことになってた」
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/05/04(日) 06:18:24.90 ID:lQjyv6pio
あたしの名前は寒河江春紀。つい先日まで、ミョウジョウ学園一年黒組の生徒だった。
だった、つまり過去形なのはあたしはもうあの学校には在籍していないからだ。
ルームメイトだった伊介様に別れを告げて、部屋を出たのは二日前。
なんとなく家に帰りづらくて昨日は漫喫に泊まった。
金無いって言ってんのにな。何やってんだろ。
だけど仕方が無いだろ。金を持って帰ってくると信じている家族の元に手ぶらで
帰るなんて真似したくなかったし、そうせざるを得ないこの状況をすぐに受け入れ切れなかった。
あとは、次の仕事がいつ入るかなんてわからないし、当面の食い扶持をどのようにして稼ぐか、
今後のプランを一人で考えたかったってところか。
後者は後付けの言い訳くさいが、事実、切迫した問題だ。
適当なバイトをして暗殺の依頼が入るのを待つ、というのが一番現実的だろうけど。
もちろん、接客はアウト。コンビニなんて持っての他だ。
なんでって、誰かに顔を覚えられるのはマズいだろ。
引っ越し業者辺りが一番妥当だと思う。
ネイルのことを考えるとちょっと憂鬱だけど、そんなことは言ってられない。
あぁ、清掃員も悪くないと思ったけど、あまり金にならなさそうだから候補から外した。
昼も夜も掃除屋、なんてものちょっと面白いと思ったんだけどな。
そういえば、伊介様にヒモにならないか?って言われたっけ。あっちもまさか本気では言ってないだろう。
でも、有り得ない話だけど、そうやって人に恥ずかしげもなく甘えられる性格だったら
ある意味楽だったのかも、と少し思った。
暗殺で家族を支えているあたしの金が綺麗だとか汚いだとかそんな話をするつもりはない。
ただ暗殺で手に入った金は、あたしが仕事をした対価であって、誰かに施してもらった金ではないから。
誰かに家族ごと飼われるなんてまっぴらごめんなんだ。
「……でも、あたしだけなら……まぁ有りかも。家にいる間は家事とかやればいいワケだし」
口に出してから、更に少し後。
ただの夫婦じゃねーか、と吹き出してしまった。
そうして、腐っていてもしょうがない、と区切りをつけて、観念したように家に向かった。
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