48: ◆tcMEv3/XvI[saga]
2014/05/11(日) 10:11:04.30 ID:9VRnZ49Eo
#8#
警察機構の致命的な初動不備により……。
ロンドン中を青酸ガスが覆い250万人を越える死者が生じる。
これは青酸ガスの毒性のみでなく、ガスの可燃性による火災、暴動による死者もかなりの割合を占めていた。
また、王室もこの事件により後継者が途絶えた。
この事件は「9・11以来の惨事」として、『濃霧事件』と呼ばれることになる。
また、この事件によりイギリスは『信用』と『人材』と『王室』――3つの優位性を失うことになる。
一度失ってしまえば、人材はより待遇の良い環境へと流出していく。
イギリスが以後30年間に渡って「非先進国」と格付けられることになる要因であった。
濃霧事件から3年後――。
#郊外の大学病院
6人部屋のうち、1つのベッドに女性が横たわっている。
もう二度と手足が動くことはない。
女「……また、一緒に外を出歩きたいですね」
警部「もっと発見が早ければ、それもできたと思う……すまない……」
女「責めてるんじゃないんですよ。むしろお見舞いありがとうございます。……貴方はまだ警部を続けているんですね」
警部「ああ。あの事件で大勢辞めたからね」
#ドアが開く
医師「やあ。ヒルダさん。君の隣のベッドに新しい患者さんが入るのだが」
女「ええ。大歓迎ですよ」
元妊婦「どうも……」
女「貴方は……どこかで見たような……」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――。
ジャック≪僕たちはもう活動拠点をアメリカに移してしまったが、君にしかできない仕事がある≫
元妊婦≪首から下が不随の、あの元巡査の観察……≫
ジャック≪そう。10年きっちりやり遂げたら、君の子供を帰してあげるから――――≫
まあ、もう殺してるんだけどね。
アリス「『世の娼婦どもに裁きを』……模倣犯が現れたね、兄さん……」
ジャック「好きにさせておけ。娼婦を言葉通りに娼婦だと受け取っている以上、模倣犯の破滅は近い」
娼婦とは、減らせど滅びぬ人類のことなのだから。
END
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