過去ログ - 伊織父「娘はアイドル」
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8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2014/05/05(月) 19:23:12.63 ID:wBxpcr1o0

それから、また大分経った頃だった。
伊織達は、誰が見ても人気のアイドルとして芸能界を席巻していた。
わずか一年と少しでここまで上り詰めたのは、伊織達の実力か、はたまたあのプロデューサーの手腕か、運なのか。
庭の木々が色づき始めた頃に、私がいつも通りに今日の予定を新堂へ問うと、私の予想もしない答えが返ってきた。

「…新堂、何の真似だ」
「旦那様の本日のご予定は、横浜にてお嬢様のライブをご覧になることになっております」
「聞いておらん」
「はて…私がお伝え忘れましたかな?」
「…初めからその積りだったのか」
「会社関係の予定は勿論、取引先を含めて、今日は全ての予定が入っておりませんでしたので」

涼しい顔で言ってのけた新堂だが、わざわざそこまで準備を整えるのはそれなりの苦労があったはずだ。

「…で、どうしろと」
「旦那様は、まだお嬢様をお認めになっていないのでしょう」
「…ああ」
「…確かにお嬢様は、まだ旦那様のご納得されるような力を持っているわけではありません。ですが、お嬢様がここまで努力を続けた、その成果を見ていただきたいのです」

新堂の、常に無い強い口調に、私も頷いていた。



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