過去ログ - P「マクベス?」春香「はいっ!」
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37: ◆.5i.QHgS2U[saga]
2014/05/05(月) 21:34:38.90 ID:TjfvfoM80
春香「だけど、こういうことは、つねにこの世で裁きが行われる。
血なまぐさい悪事をやってのけたら必ず、それはやった人に跳ね返ってくるんだ。
公平な正義の神様は、毒入りのお酒を用意した人の唇に、その杯を押し付ける。
国王陛下がいまこのお城にいるのは、二重の信頼を置いているから。
第一に、わたしは臣下でしかも王のお身内、そんな行為をするはずがない。
第二に、わたしは今夜の主人役、国王の殺害を企むような人を近づけないのがお役目、
間違ってもみずから短剣を振るう立場じゃない。
そもそもダンカン王は生まれながらにして
慈悲深くて温厚なご性格、国王として非の打ち所がないお方。
もしおいのちを奪えば、彼の美徳が天使の持つというトランペットのように
大逆の罪を高らかに天下にふれまわるにちがいない。
そして、憐れみの感情が生まれたばかりの赤ちゃんの姿を借りて
トランペットの疾風に乗り、あるいは目に見えない大気でできたペガサスにまたがり、
その恐ろしい所業をあらゆる人の目に吹き付けるだろう、
涙の雨がため息の風を溺れさせるまで、ずっと。
わたしには、このたくらみの脇腹を蹴り立てるための拍車がない、
あるのは馬の鞍に飛び乗ろうとする野心だけ。
それも、気持ちばかりはやって、勢い余って向こうに転げ落ちるだけの」
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