4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/05/06(火) 00:56:08.06 ID:1zIusS8Fo
ガチャ
伊織「ただいま」
P「ん。お帰り水瀬」カタカタ
伊織「……小鳥は?」
P「さっきトイレットペーパーが切れたからって買いに行った」カタカタ
伊織「そう」
会話終了。
相変わらずの口数の少なさ。
この伊織ちゃんが帰ってきたってのに顔を向けようともしないのには腹が立ったけれど、これはいつものこと。
逆にこっちに微笑みかけてきたりしたらそれはきっと、近い将来に何かとんでもなく不幸な事件が起こる予兆に違いない。
P「あーそうだ。昨日のドラマのことだが……」
ようやくこっちを向いた。
P「キャラ作りはもうほぼ完璧だな。うろたえるシーンとか視線で表現してたよなお前。あれは良いぞ。秋月の教えか?」
この前あんたが美希に言ってたのを勝手に拝借させてもらっただけよ。
P「まあ気になる点はいくつかあったけどな。まず一つ目だが……」
やっぱり仕事のことしかこいつは話さない。
距離を感じるからちょっと嫌な気分にもなるけれど、これが本来のアイドルとプロデューサーの距離感よね。
居心地が悪いって感じるのは私がまだまだ未熟だからかしら。
P「……ってところだ。俺が昨日見て感じたのはこれくらいかな。これらの点を気を付ければもっと良い演技になると思うぞ」
伊織「そう。わかったわ。ありがとう」
P「お前、明日休みだろ?明後日以降も仕事はたくさんあるんだ。しっかり体休めておけよ」
伊織「……そのセリフ、あんたにそっくりそのまま返すわ」
P「ん?あぁ、そういや俺も明日休みだっけか」
言わなかったら明日も来てたわねこいつ。
伊織「じゃあ私、帰るから。あんたもしっかり休みなさいよ」
P「分かってるって。おやすみ、水瀬」
仕事以外のこともちょっとは話せるからロボットではないみたいね、こいつ。
疲れから少し寝ぼけている私はそんなくだらないことを考えながら新堂の運転するリムジンにするりと乗り込んだ。
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